□投稿者/ 岩永哲享 -(2012/06/30(Sat) 03:23:32)
 | 結局、この試合で問題になるのは、誰が救われて誰が救われなくなるか、そのどちらをより優先すべきか、ということになります。
メリットの議論から、これまで救急車の到着が間に合わず危険にさらされていた人の一部が、少し早く到着する救急車に救われる可能性が出てくる、ということは言えるでしょう。
デメリットの議論からは、これまで無料の救急車をちゅうちょなく利用できたので救われていた人の一部が、救急車を呼ぶのをためらったり、呼ばなくなったりすることで危険にさらされるといえるかもしれません。
そうなったときに、今回の試合の中では、「どちらの方が多い」とも、「どちらの方がより救急車を必要としている」とも、「どちらの方がより国（救急車）によって救われなければならない」とも判断するに足るだけの議論はなされていないように思います。
あえて判断するなら、肯定側立論の段階でトリアージについて述べた資料で「現場での判断が難しい」とされていることを重くとらえて、さらに否定側が「現状で高齢者は適切に利用しており、利用が増えているのは主に高齢者の増加による」と反駁で議論していることを考えれば、プランによって新たに「より適切な」利用がなされると判断するのは困難である一方、現状で利用できていたはずの人が利用できなくなるというデメリットは、本来利用すべき人が利用できなくなるという意味で「より不適切な」利用をもたらす可能性が高いと判断してデメリットの方が大きいという評価になるでしょう。
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３、議論の評価について
/ 岩永哲享 (12/06/30(Sat) 03:21) [#31] 
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