□投稿者/ 東北学院高 -(2010/04/26(Mon) 17:50:54)
 | 否定側立論、よろしくお願いします。
このプランを実行することによって起こるデメリットは「患者が本意ではないのに死を選ぶ」です。
現状分析
今は積極的安楽死という方法が法的に認められていないため、どんな重病患者でも積極的安楽死で人生を終えることはありません。
発生過程
積極的安楽死が認めることによって起こる悪いことを２つに分けて説明します。
A 患者が正常な判断ができないために、安楽死を安易に選択してしまう場合。
重病な患者は、自分の病気の状況をしっかり理解できなく、また、病気の症状によって正常な判断ができない状況にあるのです。
証拠資料「2004年12月発行 樋口範雄 著 ケース・スタディ 生命倫理と法 233ページ」より引用開始。
「第一に、患者が受け取った情報を理解できているかといえば、たとえ理解しているといえる場合であっても、きわめて不十分なものであることが、いくつもの研究で明らかになっている。要因の一つは、病気に伴う見当識障害や痛みや不安であり、これらの条件が混乱を生じさせ正常な思考過程を阻む作用を果たしている。 中略 さらに、医学的教育を受けていないという状況も要因として考えられる。患者は通常、基本的な医学用語や解剖学上の基本原理を理解することができない。そのため、医師からの答えを理解することはおろか、そもそも正しく適切な質問をすることすらできないのである。 中略
第四に、自らの意思決定をしたいと望み、それに関する情報をすべて得ることができた患者であっても、医療上のリスクや利点に関して合理的に評価したうえで意思決定をなすことはほとんどない。患者は一つか二つだけの際立った事実で、治療に関する医学的な利点とまったく関係のないものに基づき、急いで決断を下す傾向にあることがいくつもの研究結果明らかになった。」引用終了。
現状では、患者が病気に伴う見当識障害や痛みや不安などによって、「死にたい」と言っても、積極的安楽死が認められません。しかし、国が積極的安楽死を法的に認めてしまうと、このような正常な判断ができなくなっている人の言い分が通ってしまいます。
このように積極的安楽死を誤って選んでしまうと、取り返しのつかないことになってしまうのです。
よって、デメリットの「患者が本意ではないのに死を選ぶ」が発生します。
B 患者が家族を気遣う場合。
積極的安楽死という選択肢があることによって、金銭的な面や介護など、家族に迷惑をかけてしまい申し訳ないなどの精神的な苦痛から本意ではないのに積極的安楽死を選んでしまうのです。
なぜなら、家族は患者の医療費を払うのが大変だからです。
証拠資料「2010年3月8日 毎日新聞朝刊」より引用開始
「がん患者や家族らが治療に投じている費用は年平均133万円に上ることが、NPO法人『日本医療政策機構』(東京)の調査でわかった。患者らの約七割が抗がん剤など高額な治療費への支払いに負担が大きいと感じている。 中略 それによると、がんの保険診療や差額ベッド代の療養費、健康食品を含めた代替医療費など総合治療費は年平均132万9000円に達することが分かった。世帯所得は200万〜300万円が16％で最も多く、患者らの71％が『治療負担は大きい変更』と受け止めた。経済負担を理由に治療を断念したり、最も受けたい治療をあきらめて別の治療を選んだ患者らは7％いた。特に、移転や再発の経験者では13％が治療を変更していた。」引用終了。
現状では、このような事実があっても積極的安楽死が認められていないため、家族のために積極的安楽死に死のうとしている患者をとめることができています。しかし、国が法律で積極的安楽死が認めたら、このような人たちが積極的安楽死を選ぶのをとめることができなくなるのです。
このような人たちは、本当はもっと生きていたくても、家族のために死んでいくのです。
よって、デメリットの「患者が本意ではないのに死を選ぶ」が発生するのです。
深刻性
患者が、積極的安楽死という最期の(死の)選択肢を本意ではないのに選ぶ・選ばされるような政策を国がやるのは、間違っています。
なぜなら、どんな重病患者でも本当は死にたくないからです。
証拠資料「AERAムック 死生学がわかる 99ページ 新潟県長岡市にある長岡西病院の緩和ケア病棟に携わった住職 木曽隆氏の文章」より引用開始
「しかし時々、患者さんの中に「死にたい」と訴える方がいます。私はその訴えの奥にあるものは何かをいつも考えています。多くの場合、痛みが強い、苦しいなど身体的苦痛によるものであったり、家族や多くの人に迷惑ばかりかけて何の役にも立たない、また生きている価値がないという思いから、死にたいと訴えているのです。しかし、どの患者さんも本心は何とかして生きていたいのです。」引用終了。
よって、日本は積極的安楽死を法的に認めてはいけないのです。
これで終わります。
《証拠資料一覧》
・2004年12月発行 樋口範雄 著 「Jurist増刊 ケース・スタディ 生命倫理と法」 233ページ
・2010年3月8日 毎日新聞朝刊
・AERAムック 「死生学がわかる」 99ページ
＃（顧問代理入力）
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否定側立論
/ 東北学院高 (10/04/26(Mon) 17:50) [#7] ←Now
肯定側質疑
/ 富山第一高校 (10/04/27(Tue) 23:42) [#8] 
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