□投稿者/ 富山第一高校 -(2010/04/21(Wed) 13:22:04)
 | プランです。以下の要件を満たす場合のみ、積極的安楽死を実行します。
１、患者は耐えがたい肉体的、精神的苦痛があり、それらは患者が尊厳のある死を迎えることを脅かしている。
２、患者は末期であり、耐えられない苦痛は回復の見込みがない。
３、患者に対応能力があるうちに、周囲からの圧力のない自発意思であることを複数回医者が確認する。
４、複数の医者で十分考慮したうえで実施について決定し、その実行は医者の手によるものとする。
５、医者に対して、全ての経過を書面で記録することを義務付ける。
メリット 「尊厳のある苦痛のない死」
現状分析です。
A 患者の肉体的苦痛
末期患者のほとんどが痛みを抱えています。
資料� Ъ�賀医科大学医学部 小山なつ『痛みと鎮痛の基礎知識』（２０１０年）より引用開始。
「がん性疼痛はどの病期にも発生するが、末期のがん患者の約70%は主症状として痛みを体験する。持続性の痛みが大半を占め、その痛みの50%はかなり強く、30%は耐え難い痛みである。80%の患者は複数の痛みを抱えている。」引用終了
つまり、多くの患者が耐え難い痛みに苦しんでいるのです。
そして、その苦痛を死によって終わらせたいと思っている患者がいます。
資料�◆�名古屋市大学大学院医学研究 科明智龍男『緩和ケアにおける終末期がん患者の希死念慮』
「緩和ケアやホスピスケアを受けているがん患者の10-20%程度に希死念慮を有する患者や安楽死を望む患者が存在する。」
つまり緩和ケアを受けている患者でも、安楽死によって苦痛から解放されることを望んでいるのです。
B 患者の精神的苦痛
末期患者は闘病生活の中で精神的苦痛を感じています。
資料��：星野一正『日本の論点９７』より引用開始
「不治の病に冒されて、食事、立ち居振る舞から、入浴、大小便の世話まですべて人の手を借りなければ生きていさえいけず、死ぬ日を待っているような致死的疾患の場合に、そのような自分が惨めで、自分の人格の尊厳が侵され自尊心を保てなくなっていくのを死ぬほど辛く思い始める。」引用終了。
つまり、末期患者は治療過程で日々、自分の尊厳を傷つけられてしまう場合がありるのです。
また、多くの患者が精神的苦痛により安楽死を希望しています。
資料�ぁФξ�女子短期大学教授 真部昌子『私たちの終わり方』（２００７年）より引用開始。
「患者が医師に対して尊厳死・安楽死を希望する理由としては「尊厳の喪失５７％」「自立性の喪失３３％」（中略）「身体的苦痛のみ」５％（複数回答）」ということがあげられたそうです。」引用終了。
つまり、単に肉体的苦痛だけではなく、末期患者の精神的苦痛は安楽死を望むほど耐えがたいものなのです。
発生過程 プランを導入します。すると多くの患者が苦痛なく安らかに死んでいくことができます。よってメリットが発生します。
重要性 「満足のいく死」です。
二点に分けて説明します。
A QOLの向上
QOLとは一般に人の生活の質、すなわちある人がどれだけ人間らしい望み通りの生活を送ることが出来ているかの尺度として働く概念です。
積極的安楽死を法的に認めることにより、その存在自体が患者に生きる意欲を与えます。
資料�ァВ裡硲某預離廛蹈献Д�ト「安楽死 生と死を見つめる」（１９９６年）より引用開始
「安楽死は、患者にとっては一種の保険のようなものであるのです。私の経験からもおよそ８０％の患者が、安楽死を約束すると自然に亡くなっていくのです。安楽死を約束することで、『苦痛なく死を迎えられる』という安心感が生まれ、それから逆に患者のこころに前向きに生きる意欲が生まれるからです。」引用終了。
よって前向きに生きようとすることで、生命の質ＱＯＬが向上します。
B QODの向上
QODとは、「Quality of Death」すなわち「死の質」をあらわす言葉です。人々が恐れるのは、死そのものよりも、死にいたる過程で直面する苦痛などの様々な問題です。昨今、患者にも家族にも満足感を与えるような質の高い死が求められるようになりましたが、現状分析で述べたとおり、末期患者は耐えがたい肉体的苦痛と精神的苦痛に苛まれ、すべての患者が満足のいく望み通りの死を迎えることができているわけではありません。プランが導入されれば、従来通りの尊厳死を望む患者も、積極的安楽死を望む患者も、全ての末期患者が自らの望む方法で人生を終えることができるのです。
以上の点から、メリットの発生により全患者のQOL及びQODが向上します。人生の終末をより良いものにし、私たちが満足のいく方法で死を迎えるための選択肢を与えられる、このメリットは極めて重要です。
資料一覧
資料� �http://ben.shiga-med.ac.jp/~koyama/analgesia/pain-cancer.html
資料�◆�http://jglobal.jst.go.jp/public/20090422/200902271841361658
資料�� 京都大学名誉教授 星野一正『日本の論点９７』Ｐ４４４〜４４５
資料�ぁゞξ�女子短期大学教授 真部昌子『私たちの終わり方』（２００７年）Ｐ１５７
資料�ァ。裡硲某預離廛蹈献Д�ト『安楽死 生と死を見つめる』（１９９６年）Ｐ９７
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肯定側立論
/ 富山第一高校 (10/04/21(Wed) 13:22) [#3] ←Now
否定側質疑
/ 東北学院高 (10/04/22(Thu) 19:03) [#5] 
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