□投稿者/ 岡山操山高校 -(2010/05/01(Sat) 00:30:24)
 | これから否定側第一反駁を始めます。
よろしくお願いします。
まず肯定側さんの立論全体に反駁します。
肯定側さんは、質疑で「肉体的苦痛やそれに対する恐怖が出始める頃には積極的安楽死が執行できます。よって、苦痛に苦しむことはありません。」と言われました。患者は肉体的苦痛を感じる前に積極的安楽死するから肉体的苦痛を感じないと主張されています。
しかしこれは患者が現在苦しんでいないのに、「将来苦しむかもしれない」という理由だけで安楽死が許可されるということであり、肯定側さんの主張される追加プラン1の��の「倫理的基準をみたした」状態と矛盾し、肯定側さんの主張される積極的安楽死は執行できません。仮にこの誤診の可能性が高い状況で執行されると、必要ない積極的安楽死である恐れがあります。
資料です。星野一正は2003年にこう述べています、引用開始。「診療の途中で、果たして、正確な病名が診断されると保証できるでしょうか。（中略）現に、そう思っている医師が少ないのに、素人の方にそう思っている人が多すぎると思うのです。」終わり。
この場合、メリットではなく、我々が主張するデメリット「不必要な死」が発生してしまいます。
よって、プランが導入されたとしても肯定側さんの主張する「安楽死苦しむ前に執行して苦痛を取り除く」ということは出来ないので、メリットは発生しません。本当にその人が積極的安楽死すべきか不明なため、場合によってデメリットが発生します。
つづいて立論各所に3点反駁していきます。
1点目、現状分析全体についてですが、患者の肉体的苦痛は、我々が立論で主張しているように取り除けます。
仮に肉体的苦痛が残ったとしても、それは患者が殺してくれと頼むようなほどの苦痛だと肯定側さんは証明していません。
逆に我々が現状分析で述べているように、患者は苦痛がなくなった結果、明るい前向きな生を望んでいます。
そして現在も行われている鎮痛でなく鎮静、セデーションを導入することで、鎮痛だけでは完全に取れない患者の肉体的苦痛は全て取り除けます。
資料です。1998年に加藤恒夫はこう述べています、引用開始。「苦痛は患者の生命的予後を短縮する代表的な因子です。適当な時期に適切な方法により行われるセデーションは患者の苦痛をとり、不安から解放します。」終わり。
よって、積極的安楽死を導入しなくとも患者の肉体的苦痛は取れます。
また、精神的苦痛についても、現状分析や先ほどの資料より除去することが出来、積極的安楽死を導入する必要はありません。
2点目、解決性1について反駁します。
我々が質疑でも確認したように、プラン導入後、安楽死できる状態になることによって取り除かれるのは「苦しみながら死ぬ」という恐怖だけです。
しかし、我々が再三述べているように、苦痛は全て取り除けます。安楽死による解決性は、現状より小さいものです。
3点目、重要性について反駁します。
肯定側さんは、質疑で、人生でやり残したこと、家族とのコミュニケーション等が出来るのをよりよい最期だといわれていますが、これが今できていないという証明はありませんし、プランを導入せずとも、我々の現状分析の資料より十分に行われています。
また、これらのことは苦痛があろうがなかろうがすることが出来ます。苦痛からの解放による重要性ではありません。
現状で苦痛は取り除けるのですから、積極的安楽死を導入する必要は全くありません。
（1381）
これで否定側第一反駁を終わります、毎度毎度遅くなって申し訳ございません。
ありがとうございました。
資料1「インフォームド・コンセント 患者が納得し同意する診療」京都大学元教授 星野一正 2003年
資料2「緩和ケア通信3号」かとう内科並木通り病院院長 加藤恒夫 1998年
http://www.kato-namiki.or.jp/siryo-folder/kanwatusin/kanwa3.html
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否定側第一反駁
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