□投稿者/ 名越＠オンＤ事務局 -(2010/05/27(Thu) 04:47:37)
 | では双方の議論をどのように受け止めたかをお伝えして、判定に移ります。
〔肯定側〕
☆メリット１「犬猫関連テーマパークの集客数増加」について
まず、プランが導入された後の、身の回りの動物について今一度考えてみましょう。(No16)
［a.犬・猫を飼う人が少なくなる］→［b.犬・猫が珍しくなる］→［c.犬猫関連テーマパークへ（ある程度の人数が）行きたくなる］のそれぞれについて考えます。
a.はその通りかもしれませんが、a.が成立したらb.が成立するか、という点は否定側の第一反駁の通りと受け取ります。
野良犬・野良猫がいるかもしれません。（これがプラン後減るだろう、という予測もありえます）
No17に関連して、別な方法、つまり売買されない方法で、やはり身の回りには犬・猫はいる、ということも考えられます。（しかも肯定側が自分達で言っているし…(^^;）
確かに肯定側第二反駁で述べられたように、「犬猫がいなくて寂しい」という人がいるかもしれませんし、入場者収入が良い方向に変化する可能性を否定できません。ですが、その人達が日本経済を押し上げるほどでは、残念ながらなさそうです。これも否定側が一貫して行った反駁を採ります。
ということで、仮に起きたらいいこと、のように思いますが、「本当か？」という点は小さそうです。No15をご参照下さい。
☆メリット２「ペットへの虐待の減少」について
確かに「ペットを虐待」する事自体は減りますよね。ペットがいないのですから(^^;
そこで次に考えるのが重要性です。
重要性で述べられていることには同意します。僕も動物虐待は由々しき問題だと思っています。
しかしながら、由々しき問題だからこそ、「その人達にペットを売らない」程度で動物を虐待する人が改心してもらえるとは考えにくいです。詳しくはNo16をご覧下さい。
よって「ペットの命が仮に大切だとしても、プラン導入によってペット（というか、動物）が救われるわけではない」という、否定側第一反駁と同じ認識に立ちます。No15を改めてご覧下さい。
〔否定側〕
★デメリット「ペット関連産業の衰退」について
現状分析３を元に、ペットの飼育頭数が“半分になる”とは思えません。
肯定側第一反駁にあるように、禁止されたら別な手段を取る、ことの方が起こる確率が高いと思われます。No16をご覧下さい。
ですが、気軽に購入できなくなる、ということが、肯定側と共通部分であるとの指摘はその通りですし、その部分は残るでしょう。
深刻性の１も、肯定側質疑で“質（ただ）した”通りでして、「ペットビジネスの全従業員の５３％」という資料では、“日本の”雇用機会全体を言い当てはいません。よって程度は不明、という肯定側第一反駁の言う事はその通りです。
更には本当は、No16で説明した通り、“ペット関係の職業を希望”してもダメ、となった世界に、新しく動物に関連する職業が登場して、そこで働けるかもしれません。ただこれは、今回のディベートでは出ませんでしたし、そういった職業が登場する見込みについて、確かな根拠の提示が必要でしょう。
しかしながらこの議論に関しては、否定側第二反駁で述べている点を加味して「売る物が無ければ雇用は守れない」という結論も妥当と考えます。No18は、今後の参考にして下さい。
深刻性２については、気軽に購入できなくなることで深刻な状況に陥る人もいれば、肯定側第一反駁通りに積極的に行動して深刻な状況を回避する人もいると思います。
そうすると実は、現状分析２のアフターケアの産業は、“別な手段で手元にいる動物”をケアする仕事が残るので、実はデメリットは小さくなります。残念ながら肯定側は、自分たちの出した議論で、別な部分の議論をも小さくできる、ということに気づいていなかったのかもしれません。（同時に自分たちの議論も小さくなったのですが…(^-^ゞ）
《議論の比較》
最終的には双方の議論を下記のように見積もりました。
☆発生過程の部分で小さいことが影響して議論が小さくなったメリット１
☆重要性に至らない可能性があることで議論が小さくなったメリット２
★程度は不明なものの、確実に発生する部分が残り、その人達にとっては深刻性もあるデメリット
【判定】
今回のディベートにおいては、否定側に票を投じさせて頂きます。
両校のディベーターの皆様、改めて、お疲れ様でしたm(__)m
*(2010/05/27(Thu) 10:11:48 編集[投稿者])
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判定
/ 名越＠オンＤ事務局 (10/05/27(Thu) 04:47) [#19] ←Now
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