□投稿者/ 岡山操山高校 -(2010/05/08(Sat) 00:50:28)
 | これから肯定側第一反駁を始めます。お願いします。
否定側立論に反駁します。
立論全体に反駁します。
患者が家族に配慮しその圧力で意思に反して安楽死する、と主張されました。
しかし、患者が家族を心配するのは、プラン導入以前からあったので、精神的苦痛の一つです。
よって、プラン導入後は、患者がそれらの苦しみと、闘病し続けることを天秤にかけ、苦しみが重いならそのことに納得して安楽死を選ぶことが出来るので、メリットです。
発生過程１に反駁します。
質疑でも確認したように、患者が家族を心配することは干渉、つまり圧力ではないので家族から直接「死んでほしい」とも言われない限り圧力は発生しません。
また、否定側立論の資料は、「感じ始めている」というあいまいな表現です。仮に圧力が発生してもそのことが安楽死に繋がると証明されていません。
発生過程2、3に反駁します。
安楽死が社会的義務になるかもという主張でした。
ここで、安楽死が社会的義務になるための過程を考えます。
安楽死が、社会的義務と認識されるためには、社会の多数派が安楽死を選ぶ必要があります。
資料です。オランダの安楽死問題―要請無しの生命終焉行為―より引用開始。なお「全死亡者」とはオランダの全死亡者です。
「1995年の全死亡者135,546人中、安楽死が実施されたのは2.3%から2.4%。」終わり。
個人の選択の自由が大きいといわれるオランダでも安楽死は100人に2人程度であり、日本が上回るとは思えません。この割合は社会的義務になるほど多いとは考えられません。
その上、否定側さんの述べられたとおり、日本人は周囲に気を使います。これは患者に限らず、患者の家族も同じです。
「あの家は、家族を安楽死で殺した」という周囲の冷たい視線を受けたくないと家族は考え、よほど本人の強い希望がない限り、患者に圧力をかけ安楽死を強制するとは思えません。
否定側第一反駁に再反駁します。
肉体的苦痛は緩和ケアによって取り除けると言われました。
しかし緩和ケアを受けることのできる患者は多くありません。
否定側さんが第一反駁の最後の資料で述べられたように、患者は緩和ケアを落ち着いて受けることはできませんから、たとえ発達した緩和ケアがあろうとも患者の苦痛を取り除くことはできません。
そして、緩和ケアを病棟などは現状で不足しています。
2008年に柏木哲夫はこう述べています、引用開始。
「日本では、まだまだホスピスそのものの数、緩和ケア病棟の絶対数が足りないのが現実です。」終わり。
また、最良の治療を全ての患者が受けることはできません。なぜなら、否定側さんが述べたように、現状では医療は高額な治療費を患者に求めていて、負担できない患者がいます。たとえ治療費を払えても、全国の病院で患者の肉体的苦痛を画一的に完全に取り除く最高の治療を施すことは不可能です。
精神的苦痛を感じる人の数が不明で、死にたいと思うほどのものなのかも不明、死にたがらない患者もいる、といわれました。
立論2点目の資料より、その状況の人全てが精神的苦痛を受けます。
そして、Web資料 安楽死･尊厳死：オランダによると、
「オランダで行われている安楽死や自殺幇助のほとんどは（中略）屈辱感に耐えられないという患者です。」終わり。
オランダでは、精神的苦痛を主な理由に安楽死が実施されています。精神的苦痛の害は大きいです。
そして死にたがらない患者は自分の意思に従い、死を選ばなくともよいのです。（1400）
これで肯定側第一反駁を終わります。ありがとうございました。
資料
1 http://www.ed.niigata-u.ac.jp/~shigeo/Dutch_Eutha.html 新潟大学教育人間科学部教授 長岡成夫 「オランダの安楽死問題―要請無しの生命終焉行為―」
2「いのちに寄り添う。」−ホスピス・緩和ケアの実際 淀川キリスト教病院名誉ホスピス長 柏木哲夫
3 http://www.arsvi.com/d/et-ned.htm 立命館大学 大学院先端総合学術研究科教授 立岩真也 「安楽死・尊厳死：オランダ」
たびたび投稿が遅くなり、申しわけございません。
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肯定側第一反駁
/ 岡山操山高校 (10/05/08(Sat) 00:50) [#10] ←Now
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