親記事 / 返信無し
| ■7 / 親階層) |
これから、否定側立論を始めます。
|
□投稿者/ 高岡第一高校 -(2011/05/27(Fri) 23:47:10)
 | これから、否定側立論を始めます。
定義は肯定側に従い、現状維持の立場をとります。
デメリット「生活水準の低下」
発生過程「財源不足」
この発生過程を１、２に分けて説明します。
(１)補助金の廃止
現在、多くの地方公共団体では必要な財源の確保ができていません。そのため、国は各地方の税収入とすべき財源を徴収して、各地方公共団体に地方交付税として再配布しています。よって、財政力の弱い地方公共団体は、地方交付税などの補助金にまかなっています。
国からの補助金は地方財政の歳入の３５パーセントを占める非常に大きな財源であり、財政力の弱い地方公共団体ではなくてはならないものなのです。プランを導入することによって、国からの補助金が廃止されます。つまり、地方財政の歳入が少なり、財源不足が発生します。
(２)経済格差の拡大
現在、地方の財政には格差があります。そしてその格差というのは(１)で説明したように、国からの補助金で調整されています。しかし、プランを導入することによって、３５パーセントの補助金に当てられていた税だけではなく、今までの国税までも地方税としてとることになります。当然、人口は地域によって違うので、税収も地域によって違うことになります。
地域ごとに見ると、その地域からの国税収入額からその地域に支払っている地方交付税収入額と国庫支出金収入額を差引いたとき、北海道では−１兆１,６８８億円、東北６県では−１兆５,６２５億円、関東７都県では２１兆２,３６３億円、北陸４県では−３,６９８億円、中部６県では３兆７,０９０億円、近畿６府県では５兆６,９１２億円、中国５県では−２,７３２億円、四国４県では−６,２８５億円、九州８県では−２兆５,４１９億円となります。このように、明らかに地域には経済格差があります。
また、現在の地方税収入にも格差があると考えると、格差がさらに広がってしまうのです。
資料を引用します。１９９８年１０月２０日発行 慶應義塾大学法学部教授 小林良彰 編著 地方自治の実証分析より引用開始「現状においても自治体間に存する地方税収の格差はきわめて大きいが、国税の一部が地方税に移譲されるとなれば、その格差がさらに広がるのは避けられない」引用終了。
このように地方間では、経済格差が拡大してしまうのです。
以上１と２により、道州は財政不足となってしまいます。
そして、財源不足に陥ってしまった道州では、税率やサービスの格差が生まれ、その格差がさらに不足額を多くするという悪循環が生じてしまいます
資料を引用します。２００３年７月３１日、立教大学経済学部教授 池上岳彦 著 地方交付税何が問題か より引用開始「全国的に一定水準の公共サービスを行う場合、各地域に多種多様な人々が住んでいることを前提とすれば、貧しい地域社会では高い税率が必要になるので、財政力の格差が税率やサービスの格差につながり、それが人や企業の移動を招いて資源配分をゆがめ、過密・過疎問題や企業の集中をますます促進してしまい、経済力格差が増幅される。」引用終了。
このように、財政力の格差からくる高い税率によって負担が増します。また、行政
サービスの低下によって、十分な行政サービスが受けることができなくなります。そしてこれは、過密・過疎問題や企業の集中をますます促進してしまうことになり、これがさらなる税率の引き上げや、行政サービスの低下を引き起こします。税率が引き上げられるにしろ、予算の不足によるサービスの低下にしろ、いずれにしても、生活水準の低下につながります。
そして、この悪循環が続けば、経済力がどんどん低下して、いつかはナショナルミニマムさえも確保できなくなってしまいます。
深刻性を述べます。
補助金の廃止によって、地方間では経済的格差が発生します。また、補助金の廃止によって、財源不足が発生した道州は十分に行政サービスを提供できなくなります。よって、その道州の住民は高い税率などによって負担が増し、普通に暮らしていた住民の生活が苦しくなります。また、何十年後にはナショナルミニマムでさえも確保できなくなってもおかしくはありません。ナショナルミニマムが確保されなければもちろん住民は安心した生活を送ることはできません。生活水準が低下し、住民が安心した環境で住めなくなること。これは大変深刻です。
これで終わります。ありがとうございました。
【資料まとめ】
資料：地方の実況分析
編著 慶應義塾大学法学部教授 小林良彰
１９９８年１０月２０日発行
資料；地方交付税何が問題か
著者 立教大学経済学部教授 池上岳彦
２００３年７月３１日発行
|
|
これから、否定側立論を始めます。
/高岡第一高校 (11/05/27(Fri) 23:47) [#7]